[公式情報]清肺排毒湯が新型肺炎に効く

治療

世界中を騒がせている新型コロナウイルスに対抗するため、中国の名だたるエリート医師が知恵を出し合い、漢方薬の聖典である傷寒論を参考にして対新型コロナウイルス用の新しい中医薬処方、その名も「清肺排毒湯(セイハイハイドクトウ)」を作り上げたと言うニュースの紹介です。

SNSで「双黄連口服液が新型肺炎(新型コロナウイルス)に効く」というデマが流れましたが、今回は中国当局(国家衛生健康委員会)の正式発表なので、信憑性は比較的高い内容だと思います。しかしながら、あくまでも中国での話なので、これが日本の新型コロナウイルス感染症の治療に100%有効だというわけではございませんので、この点はご理解下さい。

清肺排毒湯とは何か? 構成生薬は?

この清肺排毒湯とは一体どの様な処方なのでしょうか?
人形町治療院の院長であり、漢方薬店しんあい堂の店長でもある私が簡単に解説してみましょう!

「清肺排毒湯」は古くから存在する漢方薬ではなく、新型コロナウイルスのために新たに作り出された新しい処方です。漢方薬に詳しい方であれば、「清肺解毒湯」という漢方薬名を聞いたことがあると思うのですが、今回開発された処方は清肺解毒湯とは全く異なる処方です。

清肺排毒湯の構成生薬を調べてみると、気管支拡張作用のある麻黄(エフェドリン成分)を中心とした処方である事がわかりました。恐らく、新型コロナウイルスの病態を寒湿(中医学的な病態分類のひとつ)と捉えている為でしょう。麻黄や桂枝を中心として、生薬の石膏や五苓散に類似している処方をブレンドしているので、科学的に見ても伝染病と肺の病に特化している大変良く考えられた素晴らしい処方だと思います。

清肺排毒湯の配合
麻黄9g 炙甘草6g 杏仁9g 生石膏15-30g 桂枝9g 沢瀉9g 猪苓9g 白朮9g 茯苓15g 柴胡16g 黄芩6g 姜半夏9g 生姜9g 紫菀9g 冬花9g 射干9g 細辛6g 山薬12g 枳実6g 陳皮6g 霍香9g

実際に中国の病院で701人の患者に清肺排毒湯を投与したところ、130人が治癒、51人は症状消失、268人が症状改善、212人は症状が安定したそうです。この結果が事実であれば、最先端の抗インフルエンザ薬に全く引けを取らない、あるいはそれ以上の効果が期待できる医薬品だと言えます。

国家中医薬管理局科技司の李昱(Li Yu)司長によると、国家衛生健康委員会は6日、管理局と共同で、全土に対し中国医学の伝統薬「清肺排毒湯」の使用を推奨する旨を通知した。10省57病院で701人の患者に「清肺排毒湯」を投与し観察した結果、130人が治愈・退院、51人は症状がなくなり、268人は症状が改善、212人は症状が安定し悪化しなかったという。

詳細データのある351人について分析すると、「清肺排毒湯」を服用する前に112人は体温が37.3℃を上回っていたが、服薬1日後で51.8%、服薬6日後で94.6%の患者の体温は正常になった。また、だるさや吐き気、のどの痛みなどの症状にも顕著な治療効果が見られた。

参照元

清肺排毒湯の購入方法、日本で購入できる?

清肺排毒湯を日本で購入する方法ですが、残念ながら新しい処方のため購入は出来ません。ですが、専門の漢方薬局であれば生薬を単品で購入することが出来るので、自分で煎じれば清肺排毒湯を作ることが出来ます。

自分で生薬を配合して煎じる方法が出来ない、あるいは億劫な方は、市販されている複数の処方を組み合わせることにより、清肺排毒湯に近い処方を作り上げることが出来ます。ただし、この場合は製薬メーカーの保証の範囲外となり、予期せぬ副作用に悩まさせる可能性があるので、必ず専門家に相談した上で服用してください。

以上が対新型コロナウイルスの新処方「清肺排毒湯」の説明になります。なお、清肺排毒湯は治療薬なので、予防には役に立たないと思われます。


↑「麻黄湯」は、生薬「麻黄」が含まれた代表的な処方。

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