ぎっくり腰の対処法と新常識

整形外科疾患

季節の変わり目になると、急性の頭痛や急性の五十肩等、急な痛みを訴える患者さんの対処に追われる日々が始まります。

特に雨季である6月と冬の初めである10月は「ぎっくり腰」に罹る患者さんが多く、急患として治療を頼まれるので中々忙しい時期でもあります。今回は、「ぎっくり腰」の痛みに対する対処法と新常識を紹介いたします。

安静にする

ギクッとやってしまったら、余計なことはせずに安静にしていましょう。
楽な姿勢を見つける事が重要となります。この楽な姿勢とは経験上、患者さんにより異なり、横向きで寝ていると楽、立っていたほうが楽等、個人差がございます。楽な姿勢が見つからない場合は、深呼吸をして落ち着き、リラックスした状態で探してください。

なお、安静にしている期間ですが、長くても3日以内にして下さい。できれば2日以内が理想です。それ以上安静にしていると症状が慢性化してしまうので、ある程度動けるようになったら多少無理をしてでも日常生活に戻りましょう。

確率は低いのですが、手足の痺れ、強烈な背部痛や腹痛、吐き気が出ていたら、ぎっくり腰ではない可能性がありますので、救急車で直ぐに病院に向かってください。

 

痛みがある時に整体やマッサージを受けてよいか

恐らくですが、一般の方が想像している整体やマッサージは無免許経営の店舗を指していると思われます。店舗名が『○○整体院』、『○○もみほぐし』等々の看板を掲げている場合は短期間の研修しか受けていない無免許者が経営しておりますので、高確率で症状の悪化を招く恐れがあります。

○○病院(整形外科)、○○治療院、○○鍼灸院の名称であれば、国家資格を持った専門家が経営しているので、体に害を及ぼす確立は極めて低くなるでしょう。治療を受ける際に国家資格免許の有無を確認する事を推奨しております。

整体など…法的な資格制度のない「手技」による施術・契約トラブルに注意しましょう!
器具を使用しない手技による医業類似行為のうち、「あん摩マッサージ指圧」や「柔道整復」は法的な資格制度のある施術となります。一方で、「整体」「カイロプラクティック」「リラクゼーションマッサージ」等には法的な資格制度はありません。そのため、施術者の技術水準や施術方法・内容にばらつきがあるようです。「施術後に身体の異常を感じた」「症状改善のため、継続的に通える割安な回数券を説明され、その場で高額な契約をしたが、途中で解約し返金してほしい」といった整体院等に関する相談が寄せられています。

【事例】

肩こりと腰痛がひどくなってきたため、新聞の折り込みチラシに載っていた「カイロプラクティック」に行った。カウンセリングを受けたところ、「骨盤がかなり歪んでいる。骨盤矯正とインナートレーニングが必要なので、今後、定期的に通ってください。」と言われた。また、回数券を買うとかなりお得だと説明され、通常だと96回で68万円かかるところを回数券の購入により45万円となるコースに申し込んだ。施術を2回受けたが、改善されるどころか腰痛が悪化してきたので解約したい。そして、回数券の未使用分を返金してほしい。

【消費者へのアドバイス】

1、疾病がある方は、施術を受ける前に医師に相談しましょう。疾病がある場合、施術によって症状が悪化する場合があります。

2、事前に施設の情報収集をし、情報を見極めて施術や施術者を慎重に選びましょう。

3、施術を受ける際は、施術者に自分の体調や希望をきちんと伝えましょう。万が一、施術後に身体の異常を感じた場合は、施術を受けた施設に申し出るとともに、なるべく早く医療機関を受診しましょう。

4、 自分で施術を希望し、整体院等に出向いて施術の契約をした場合は、クーリング・オフ制度は適用されません。また、継続的な契約を中途解約する場合の解約金や返金額は、原則として事業者の約款によるものとなります。そのため、「回数券は割安で絶対にお得!」という説明を受けてもすぐには契約をせず、施術内容や解約の条件等をよく確認して慎重に検討しましょう。

困った時には、お近くの消費生活センター等にご相談ください。

消費生活センターへのお電話は、全国共通の電話番号「188番」へお掛けください。

鴻巣市

 

温める or 冷やす

患者さんから、「温湿布と冷湿布のどちらが良いか?」という質問を大変多く受けます。
人形町治療院の考えとしては、気持ちの良い方をお使い頂いて結構です。ただし、温湿布のほうが刺激が強いので、肌が弱い方は冷湿布をお使いください。

なお、一昔前は氷嚢を使って患部をキンキンに冷やしたのですが、氷嚢を使うと組織が壊死してしまう可能性があるので最新の現場では使われておりません。冷やす場合はスーパーのレジ袋に水道水を入れるだけで十分でございます。夏場で水道水が生ぬるい場合は、氷を2,3個の少量加えてください。

また、当院は万能湿布の『糾励根』や、江戸時代から珍重されている伝説の膏薬である『下呂膏』を販売しておりますので、こちらもお使いください。

激しい痛み、ぎっくり腰に効く漢方湿布
巷には多種多様な湿布薬が溢れています。これらの新しい湿布薬は副作用が強いという難点がございます。漢方薬店しんあい堂では、安全な生薬で構成された痛みによく効く漢方湿布を取り扱っております。

 

コルセットの効果

過去に腰痛を経験した方であれば、コルセットをお持ちだと思います。
わざわざ買いに行く程のアイテムではないのですが、もし持っていたら使ってみると良いでしょう。
一時期、「コルセットをつけると筋力が下がる。」という噂が流れましたが、科学的な根拠は無いようですので、使用して楽になるようであれば、安心してお使いください。

 

専門家によるケア

「専門家によるケア」であれば、当院、人形町治療院と漢方薬店しんあい堂の出番でございます!
当院で治療を行えば、レアなケースを除き、10あった痛みを5程度に緩和することが出来るでしょう。歩けないほどの痛みでも、1回の鍼灸治療で歩ける程度には回復しますので、生活の質が大幅に向上します。しかしながら、1回の治療では根っこの部分の痛みが残っているので、続けて2~3回治療を継続することが肝となります。

当院では出張も行っておりますので、痛めた時の初回は出張、歩けるようになった2回目以降の治療は来院と言った具合に、患者さんの状態に合わせて使い分ける事が出来ます。システムをうまく使い、効率よく治療を行いましょう。

ぎっくり腰には、飲み薬でも対処できます。鍼灸治療と組み合わせるとより一層効果的です。

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ぎっくり腰に効く2種類の漢方薬
ぎっくり腰や痛みには漢方薬は効かないと思われているかも知れませんが、長い歴史の中で痛みに即効性のある処方も開発されております。痛み、痺れでお悩みの患者さんはぜひご検討ください。

 

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