マッサージと医療保険

訪問マッサージ・健康保険

 

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なんで保険のマッサージは出張でしかやってないの?

 

患者さんからこの様な質問を受けました。設備が整った院内でマッサージを行えば施術の幅が広がりますし、患者さんにもメリットが多々あると思います。私自身も来院での保険マッサージは大いに賛成です。しかし現実は上手くいかない物です。治療家として経営者として非常に答えづらい質問なのですが、この場ではっきりと回答します。

ズバリ、「マッサージの単価が安すぎる」からです。

一部の方は、この答えにがっかりするかも知れませんし、気を悪くされる方もいるかも知れません。ですが、最後まで私の意見に耳を傾けていただければ幸いです。

既に鍼灸工房をご利用中の患者さんで、明細をご覧になっている方はご存じかと思いますが、国の規定により、「マッサージは1部位@255円」という非常に安価な設定になっています。

つまり、膝が悪い患者さんが来院して誠心誠意、粉骨砕身、60分の施術を行っても我々の報酬は255円にしかならないと言うことです。 (両膝の場合は2部位なので510円。)缶ジュース2本分の報酬です。あまり金銭のことは言いたくはないのですが、酷い扱いだと思います。

何年もかけて今の技術を身につけたと言うのに、その価値はたったの数百円です。保険を取り扱う正当な治療院が少ないのも頷けけますよね。無論、国家資格免許持っていないクイック整体のように、5分、10分のいい加減な施術時間で途方もない患者数をこなせば採算は取れるかもしれません。

ですが、私たちは国家資格を持っているプロの鍼灸あん摩マッサージ指圧師です。責任を持って時間を取り、納得のいくまで治療を行うのは当然の事ではないでしょうか?

それに比べ出張業務とした場合は出張料として、2kmで1860円がプラスされます。非常に悔しい事ですが、出張料を頂かないと生活できないのが現状です。色々な考えを持っている方もいらっしゃるとは思いますが、本来であれば、施術料を高くし、出張料を抑えた金額設定が妥当だと思います。

今以上に鍼灸あん摩マッサージ指圧師の地位が向上し、誰でも広く保険施術を受けられるよう、努力していきたいと思います。

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