昨日そして今夜と二夜連続で放送される、「NHKスペシャル シリーズ キラーストレス」。要はストレスが人を殺すという物騒な話なのですが、これが中々面白いです。今夜も放送されますので、是非御覧ください。
近年、当院では脳卒中(脳梗塞・脳出血)、心疾患の患者さんが激増しています。患者さんに発症までに経緯を訪ねてみると、「仕事を辞めた。」、「家族が亡くなった。」、「酒を飲み過ぎた。」等、放送内で言っていた通り、発症前に過度なストレスを抱えていたことが分かりました。
近代医学では、自律神経の研究を通してストレスと病気の関連性が解明されつつありますが、東洋医学では、はるか昔から「心身一如(心も体も一つですよ。片方が不調を来すと、もう片方も壊れてきますよ。という意味。)」という言葉が使われており、経験的に心と体は同一視されてきました。
以前も同様のことを書いたような気がしますが、最新の研究で数千年前の格言が解き明かされる事は、興味深いものがあります。鍼灸の世界で使われている”ツボ”は、未だ現代科学では証明できない未知の存在となっていますが、”ツボ”に刺激を加えることにより、体調が変化することは確かな事実であり、もはや誰もが知っている常識となっています。
鍼灸を専門で研究している機関は非常に少ないのですが、徐々に活発化しており、論文の数も増えつつあります。そう遠くない未来に、鍼灸の全貌が明らかになる時が来るかも知れません。私は研究者ではなく臨床家なので大した貢献は出来ないと思いますが、微力ながら患者さんのため、鍼灸業界の発展のため力を尽くしたいと思っております。
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