NHK総合にて、和歌山県立医科大学で実践している最新のリハビリ事情をお伝えするドキュメンタリー、「超・リハビリ」が放送されました。放送日は、2019年9月9日(月)です。30分の短い番組でしたが、とても良い内容でした。
リハビリと聞くと、大半の方が症状が安定してから行うというイメージが湧くと思います。医療従事者の間でも、20年くらい前までは安静第一主義で、患者さんの症状が安定するまで一切動かさない事が定説となっていました。しかし、現在は全く逆の考えで、24時間以内に適切なリハビリを施す事が推奨されています。この24時間ルールを実施すると、約8割の患者さんが自宅に帰ることが出来るそうです。
一昔前は、脳卒中(脳梗塞、脳出血等)、心筋梗塞等は死の病で、助かれば儲けものと言われていました。現在は素晴らしい技術の発展により命は助かるようになりましたが、体に麻痺が出たり、著しい筋力の衰えにより日常生活が送る事が出来ない等、様々な後遺症に悩まされている自体を招いています。以前、「リハビリ難民」という記事を書きましたが、これらの問題に直面している方は、我々が想像しているより遥かに多いと思われます。この問題を解決するために、和歌山県立医科大学では可能な限り早期にリハビリを行うという改革を推し進めています。
私は開業以前、整形外科のリハビリ室で仕事をしていたので、リハビリの重要性は十分理解しているつもりです。この和歌山県立医科大学の試みは本当に素晴らしい試みだと思います。YNSA(山元式新頭鍼療法)の考案者である山元敏勝医師も、可能な限り早い段階でYNSAを施す事を推奨しています。しかしながら、施設や制度の都合により、早期に適切なリハビリを受けられる患者さんは限られており、今後、どの様に国が舵取りを行うかが注目されています。
正にタイム・イズ・マネー、時は金なりです。
集中治療室に運び込まれた、生死をさまようほどの患者でもリハビリをする。そんな驚きの方法で成果を上げ、注目を集めるのが、和歌山県立医科大学・田島文博教授が率いるチームだ。重症患者や筋力が衰えた高齢者が行うのは、パラリンピックのアスリートも驚くほどのハードな内容のリハビリ。しかし、当事者たちには悲壮感がないどころか、笑顔があふれている。新たなリハビリは、私たちに何をもたらすのか、その本質に迫る。
リハビリといえば、川平法も以前NHKで放送していました。↑