院鳥!
またマッサージ店でセクハラだってさ!
昨日のヤフーニュースに出てたよ。
あぁ、ああいう輩はほぼ間違いなく整体師で、マッサージ師(あん摩マッサージ指圧師)の国家資格免許持ってないんだよ。
保健所に開業届を出した正式なマッサージ店でもないのに「マッサージ店」と報道されてて、私は悲しいよ 😐
整体師とマッサージ師って同じじゃないの?
よくわからないや。
ぜんぜん違うよ!
少し分かりにくいから、詳しく説明してあげようか。
整体師とマッサージ師(あん摩マッサージ指圧師)の違い
整体師を一言で説明すると、あん摩マッサージ指圧師の国家資格免許を持っていない方々が使用する肩書です。正式な資格ではなく肩書なので、国が指定した制度や教育機関が存在せず、子供から大人まで年齢性別学歴問わず誰でも今から、「私は整体師だ」と名乗る事が出来ます。人体に対する知識が全く無くても即仕事を始められますが、一応カルチャースクール的なものがあるので、数日~半年程度適当に通ってからスクールが経営しているお店で働くケースが多いです。自称整体師になるための敷居は極めて低いため、国家資格である「あん摩マッサージ指圧師」よりも人数が圧倒的に多いと言えます。
整体と似た言葉に、カイロプラクティック、エステ、もみほぐし、リラクゼーション、気功等がございますが、これらも国が定めた制度、資格ではありません。
対してマッサージ師(あん摩マッサージ指圧師)は国家資格免許であり、3年間養成学校に通った末、国家試験に合格した者のみが名乗る事が出来ます。3年間で学習する内容は、実技は当然の事として、解剖学や生理学、病理学等の西洋医学を軸として、東洋医学概論や経穴概論の様な特殊なカリキュラムが組まれており、解剖学等の基礎的な西洋医学分野は看護師と同レベルの教材を使用します。
本来は視覚障害者向けの資格であり、学費も高く養成学校の数も限られている事から、この免許を持っている人は極めて少ないと言えるでしょう。余談になりますが、整体の技術は全て按摩や指圧、マッサージのマネごとです。
流石に鍼灸は鍼や灸といった特殊な道具を使うので無免許者は限りなくゼロに近いですが、道具を使わずに手軽に行えるマッサージの様な手技療法の世界は、怪しげな無免許者で溢れています。車を無免許で運転すると一発で捕まりますが、あん摩マッサージ指圧師の免許を持っていない状態で公に施術を行っても捕まらないという理解不能な事実がまかり通っています。厚労省は一体何をしているのでしょうか?
マッサージとセクハラ被害
マスコミの印象操作により、「整体=治療」、「マッサージ=いかがわしい」的な扱いを受けていますが、本当は全くの逆です。上記でも説明したように決められたカリキュラムや試験がなく、誰でも名乗ることができる整体師こそ、危険極まりない存在だと言えるでしょう。勿論、真面目に整体業を営んでいる方も少数いらっしゃるとは思いますが、本気で患者さんのためを思っているのであれば、正しい知識や技術を身につけるためにも、あん摩マッサージ指圧師の免許を取得して頂きたいものです。
マッサージ師の免許を持っていても、邪な心を持っている輩は極少数いるかも知れませんが、私を含めて大半のマッサージ師が全うに仕事を行っています。そもそも、3年間という決して短くない時間を学業に費やし、それなりの学費を払っていますので、くだらない感情で人生を棒に振るようなリスクを犯したくはないです。同業者と会うと稀にこの手の話題になるのですが、報道する際は正しい情報を流して頂きたいものです。無免許者と同一視されてしまうのは御免被りたいものでございます。
マッサージは有資格者から受けよう!
もう答えは出ていますが、マッサージを受ける際は必ず、「あん摩マッサージ指圧師」の有資格者から受けるようにして下さい。派手な広告や、多少安いからと言って、セクハラ目的の整体院に自ら進んで突撃するような行動は避けるべきです。鴻巣市のホームページにも記載がありますが、セクハラ以外にも肋骨が折れた、麻痺が出現した等、無免許者の手技による様々な健康被害も多いと聞き及んでいます。
あん摩マッサージ指圧師と似たような国家資格に、理学療法士、柔道整復師、鍼灸師がありますが、マッサージをする免許ではないので注意が必要になります。理学療法士は開業権利がないので病院内でのリハビリ、柔道整復師は骨折や捻挫等の外傷専門、鍼灸師は鍼灸を用いた施術に限定されています。免許の有無を確認する手段は店舗名で判断するのが一般的ですが、確実とは言えないので直接問い合わせるのが一番良いでしょう。
おまけ
なぜ今更この話題になったかというと、私の友人(有資格者)が経営するマッサージ治療院に、セクハラ専門の当たり屋(恐喝を伴うクレーマー)が現れたからです。幸い監視カメラと同じフロアに居た患者さんの証言により当たり屋と判明したのですが、自分は間違ったことはしていないとプライドと信念を持っていても、寿命が縮まる思いをしたそうです。真っ当に仕事をしていても気が抜けないと実感した出来事でした。
当院の場合、婦人科疾患や逆子治療で来院される患者さんが非常に多く、肌に直接触れる機会も増えるため細心の注意を払っています。しかしながら、上記のような当たり屋に関しては今まであまり考えていなかったので、今後、改善できる点があれば積極的に取り入れていきたいと思っています。患者さんの身を守る事は当然として、我々施術者側も何らかの防衛手段が必要となるでしょう。
どう?
何となく分かった?
分かった!
院鳥のところ以外でマッサージを受けるときは、免許を持っているか電話で確認するね!
え~、他じゃなくてうちに来てよ!
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